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気持ちを言葉にするための、ことばの増やし方
「今日どうだった?」と聞かれて、「まあまあ」「疲れた」としか答えられなかった。そんな経験はありませんか。
本当は、もう少しいろいろな気持ちがあったはずです。でも、ぴったりの言葉が出てこなくて、結局、短い言葉で済ませてしまう。気持ちを表す言葉が少ないと、自分でも自分の気持ちがよく分からなくなります。
ここでは、気持ちを少し細かく言葉にするための、ことばの増やし方を紹介します。
「疲れた」を3つに分けてみる
「疲れた」は便利な言葉ですが、中身はいろいろです。
- 体の疲れ:足が重い、肩が張る、眠い
- 頭の疲れ:考えすぎて、ぼんやりする
- 気持ちの疲れ:人に気をつかって、くたくたになった
どれにあたるかを考えるだけで、必要な休み方も変わってきます。体の疲れなら睡眠、頭の疲れなら何も考えない時間、気持ちの疲れなら、安心できる人と話すこと。「疲れた」の中身が分かると、自分への労わり方が上手になります。
「うれしい」にも、種類がある
うれしい気持ちも、いくつかに分けられます。
- ほっとした(心配ごとが解決した)
- わくわくする(楽しみなことが待っている)
- 誇らしい(がんばったことが認められた)
- あたたかい(だれかの優しさに触れた)
同じ「うれしい」でも、言い分けると、相手に伝わる気持ちの深さが変わります。「合格してうれしい」より、「合格して、ほっとした。それから、じわじわ誇らしい」のほうが、そのときの気持ちがよく伝わります。
「イライラ」の下にあるもの
イライラ、ムカつく、腹が立つ。怒りの言葉は、その下に別の気持ちがかくれていることが多いと言われます。
- 悲しい:大切にされていないと感じた
- 不安:うまくいかないかもしれない
- さびしい:分かってもらえなかった
- 悔しい:自分の力が足りなかった
「腹が立った」のあとに、「なぜだろう」と一度だけ問いかけてみてください。「約束を忘れられて、悲しかったんだ」と気づければ、相手への伝え方も変わります。責める言い方から、「あのとき、少し悲しかった」という伝え方に。
ことばを増やす、3つの方法
- 1日1つ、気持ちを書く:夜に「今日の気持ち」を1行で。「少し不安だったけど、ほっとした」のように、2つ並べてもよい
- 本やドラマの言葉を拾う:登場人物の気持ちを表す言葉が出てきたら、メモしておく
- 「どんな感じ?」と自分に聞く:胸のあたりが重い、ざわざわする、あたたかい。体の感じから言葉を探す
最初は、ぴったりの言葉が見つからなくても構いません。「なんとなく、もやもや」でも、書きとめるうちに、少しずつ言葉が増えていきます。
覚えておくと便利な、気持ちの言葉
次のような言葉を知っていると、気持ちの細かな違いを、表しやすくなります。
- ほっとする:心配が消えて、肩の力が抜ける
- わくわくする:楽しみで、じっとしていられない
- もどかしい:思うようにならず、じれったい
- 心細い:頼りになるものがなく、不安になる
- 名残惜しい:終わってしまうのが、残念に思える
- すがすがしい:すっきりして、気持ちがいい
- 気が重い:やるべきことがあって、気持ちが進まない
- 胸があたたかい:人の優しさに触れて、ほっこりする
全部を暗記しなくて構いません。「この気持ち、なんて言えばいいんだろう」と思ったときに、辞書を引く感覚で眺めてみてください。
相手との会話が、やわらかくなる
気持ちを細かく言えるようになると、人との会話も変わります。「疲れた」と言うかわりに、「今日は、人に気をつかいすぎて、気持ちが疲れたかも」と話せると、相手も「大変だったね」と、的確な言葉を返しやすくなります。
自分の気持ちを伝えるのは、思っているより難しいものです。慣れるまでは、人に話す前に、声に出して練習してみるのもよいでしょう。ヒナタのような話し相手のアプリに、今日の気持ちを話してみるのも1つの方法です。「うれしかった」で終わらせず、「どんなふうに?」と、自分で言葉を足してみる練習になります。
