読み物
中国語の会話、最初の一歩
漢字が読めるから、中国語は簡単そう。そう思って始めたものの、いざ声に出そうとすると、どう読めばいいのか分からない。中国語の入口でつまずく人の多くは、この壁にぶつかります。
最初に押さえておきたいのは、発音の仕組みと、すぐに使える短いひと言です。ここでは、会話を始めるために必要な最初の一歩をまとめます。
発音は「ピンイン」で覚える
中国語の漢字の読み方は、ローマ字に似た「ピンイン」で書き表します。たとえば「你好」は nǐ hǎo、「谢谢」は xièxie です。ピンインを読めるようになると、辞書を引いたときも、動画を見たときも、発音をたしかめられます。
ローマ字に似ていても、日本語のローマ字とは読み方が違う文字があります。最初は全部を覚えようとせず、よく使う言葉を、音を聞きながらピンインと一緒に覚えていくのが近道です。
声調は4つだけ
中国語には、声の上げ下げで意味が変わる「声調」があります。基本は4つです。
- 第1声:高いまま、まっすぐ伸ばす(mā)
- 第2声:低いところから、すっと上げる(má)
- 第3声:低くおさえて、少し下げてから上げる(mǎ)
- 第4声:高いところから、一気に下げる(mà)
同じ「ma」でも、声調が違えば別の言葉になります。ただ、会話の中では、前後の文脈から意味は伝わります。完璧を目指さず、最初は「声の高さにも意味がある」と意識するだけで十分です。
最初に覚えたい、8つのひと言
- 你好(nǐ hǎo):こんにちは
- 谢谢(xièxie):ありがとう
- 不客气(bú kèqi):どういたしまして
- 对不起(duìbuqǐ):ごめんなさい
- 再见(zàijiàn):さようなら
- 我是日本人(wǒ shì Rìběnrén):私は日本人です
- 请再说一遍(qǐng zài shuō yí biàn):もう一度言ってください
- 我在学中文(wǒ zài xué Zhōngwén):中国語を勉強しています
最後の2つは、実際に話すときの心強い味方です。聞き取れなかったときに「もう一度」と言えるだけで、会話はずっと続けやすくなります。
簡体字と繁体字、どちらから始める?
中国語の文字には、中国本土やシンガポールで使われる簡体字と、台湾や香港などで使われる繁体字があります。「谢谢」は簡体字、「謝謝」は繁体字です。
話すことが目的なら、どちらを選んでも発音の基本は同じです。旅行や仕事で行く場所、見たい映画やドラマ、話したい相手がいる地域から決めるとよいでしょう。迷ったら、身近に感じる国のほうで始めて、あとから、もう一方に触れても遅くありません。
ひとりでできる練習の段取り
- 音を聞く:短い会話の音声を聞いて、まねして声に出す
- ピンインを見る:読めるようになった言葉は、ピンインで確かめる
- 自己紹介を作る:名前、出身、仕事、趣味を3〜4文で。毎日同じ内容を声に出して言う
- 質問を1つ足す:「你呢?(nǐ ne)=あなたは?」で、聞き返す練習をする
自己紹介は、いちばん出番の多い会話です。完成させて暗記しておくと、初対面の場面で自信を持って話しはじめられます。
聞き取れないときの考え方
最初のうちは、相手の言葉の大半が聞き取れないのがふつうです。でも、全部を聞き取る必要はありません。
- 知っている単語だけ拾う:「明天(míngtiān=明日)」「几点(jǐ diǎn=何時)」が聞こえれば、話の大筋はつかめる
- 速さを頼む:「请说慢一点(qǐng shuō màn yìdiǎn)=もう少しゆっくり話してください」
- 書いてもらう:文字なら分かることも多い。スマホに打ってもらうのも、よくある方法
聞き取れなかったことは、失敗ではありません。聞き返せることが、会話の力になります。
よくあるつまずきと対処
- 声調が不安で話せない:最初は声調が少し違っても通じることが多い。まず話してみて、あとから直せばよい
- 語順が日本語と違う:基本は「だれが+どうする+なにを」で、英語に近い。「我喝茶(私は お茶を 飲む)」のように短い文から慣れる
- 単語を覚えられない:ピンインと声を一緒に、場面ごと(食事、買いもの、移動)にまとめて覚えると定着しやすい
続けるために
語学は、毎日少しずつのほうが、週末にまとめてやるよりも身につきます。1日5分でも、声に出す時間を持ってください。
話し相手がほしいときは、アプリを使うのも1つの方法です。ヒナタは中国語(簡体字・繁体字)にも対応しているので、覚えた自己紹介を、そのまま話してみることができます。間違えても、だれにも気をつかわずに、何度でもやり直せます。
